歴史ある「軸受」
の信頼を
続けていくために

PEOPLE 5

SCM事業本部
軸受事業部

大西 慧
Kei Onishi

2019年入社

PROFILE
中学生の頃から英語をよく使う機会があり、高校ではフィリピンに2週間のボランティアへ。大学でもカナダに留学へ行き、海外に興味を持ち続けていた。そこで、グローバル・自由というイメージがあった商社を軸にして就職活動を行う。そして、面接時に触れた社員の人柄、入社時までの研修やフォローが手厚かったことも決め手の一つになり、双日マシナリーに入社した。
現在の仕事
軸受事業部は、その名の通り「軸受」をメイン商材として扱っている部署です。軸受というと聞き馴染みがないかもしれませんが、「ベアリング」ならどうでしょう。「機械産業のコメ」と言われ、様々な機械の駆動部分に取り付けられており、摩擦を軽減してスムーズな動きを実現させるものです。その中で私の役割は、軸受をつくるための部品をサプライヤー様から仕入れ、海外へ輸出することになります。対象は東南アジアから北米、中南米、欧州と幅広く、単にモノを移動させるだけではなく、商品自体の価格設定から交渉まで携わります。

STORY01

その真意を聞きに現地へ飛ぶ

日々、様々な海外のお客様とやり取りをしていますが、それぞれで求められることも、事情も異なります。為替の問題もありますし、国の情勢、エネルギーや原材料費の高騰などもあります。そうした状況の中で、ある米国のお客様とのやり取りで、価格について折り合いがつけられないことがありました。端的に言えば、「他社の方が安いけど、どうして?」という質問をいただいたのです。ですが、私は数々の状況を考慮しながら適正価格をお出ししているつもりですので、その一言だけを聞いて価格を下げる訳にはいきません。そこで、何をもって他社のほうが安いとお考えになっているのか、まずはお客様の真意をメールで問いかけることにしました。しかし、いただいたご回答では見解が分かりづらく、これは直接お会いして会話をするしかないと、現地に飛び立つことにしたのです。このお客様は、当社と長年お付き合いがあり、先輩や上司が大切にしてきた関係性を私が崩してしまう訳にはいきません。そんなプレッシャーを抱えて、はじめての海外出張となりました。

STORY02

「ここまでやるか」
というくらい準備をする

直接交渉に向けてまず設定しなければならないのは、最終的な落とし所です。もちろん当社としてはなるべく負担をするつもりではいましたが、決定的に損をしてしまうようであれば、それはビジネスとして成立しません。そうならないように目標とする価格を設定しました。ただ、そこに向かってどう話を展開していくのか。それをイメージすることがとても難しかったです。そこで上司に相談したところ、「ロジックツリー」のような形で相手から聞かれそうなことを洗い出し、それぞれに対して納得いただける答えを予め用意しておくことが重要だと教えてもらいました。そして、「こう言われたら、こう返そう」という、シミュレーションを一緒にいくつもつくっていきました。これ以上言われることはないだろう。そう思えるくらい徹底的に準備をしました。思った以上に考えなければならなかったことは多く、安定したお取り引きを保ち続ける大変さというものを、交渉前の段階から肌で実感することができました。

STORY03

ブランドを背負ってお客様の前に立つ

迎えた交渉当日。あらゆるケースを想定して臨みましたが、はじめての海外、はじめての対面、英語という第二言語でのコミュニケーションとなるため、緊張は増していくばかり…。また、交渉ごとは単純に説明をするだけではなく、相手の反応を見ながら進めていかなければなりません。結果としては、妥結をすることができたのですが、思った通りに会話をすることができず、悔しさが残ることになりました。しかし、この経験ができたことで自分自身は大きく成長できたと思っています。案件を守り抜くためにどう動くべきか、どのようにストーリーを紡がなければならないのか、自分に足りない知識は何なのか、本当に多くのことを学ぶことができました。今後も、そうやって既存のお客様を守ることで力を付け、将来的には新規のお客様を開拓することを目標にしています。お客様と対峙するということは、個人で双日のブランドを背負うことです。そのことに臆せず、自然と胸を張ることができた時、仕事はもっと楽しくなっていると思います。

COLUMN
イメージとは違う働き方が
あった

「商社」という響きに、派手な仕事だというイメージを持っていました。しかし、実際に働いてみると意外と泥くさく、地道なことが多いと感じています。思い通りにならないことがほとんどで、知識と経験を積み重ねることが必要な仕事です。でも、そうやって成長をした先では、自分が考えた通りにビジネスができるという側面もあり、やりがいが尽きることはないと思います。また、国内外問わずに必要であれば現場に行かせてもらえますし、そこで体感できる楽しさもありますね。その他には、時間に縛られるイメージもあったのですが、フレックス制度が導入され、福利厚生も充実していたり、女性総合職の懇親会などが開かれるなど、当社はのびのびと働きやすい環境だと感じています。